不満・焦り・驕り

撮影した緊縛写真掲載NGのAyaさんの緊縛写真を撮った時にどうも肌が黄色っぽくなってしまった、他の緊縛モデルさんの緊縛写真を撮影した時も撮りたい構図がなかなか見つからない、
緊縛された女性の肌の質感が出ない、思った通りに撮れないといった事が続きました。

田口さんと一緒に撮影した時に、田口さんがライティングした状態を僕が撮影したらとても綺麗な写真が撮れました。
僕の使用している機材、腕でもあんな写真が撮れるんだ、早くこういう写真が撮れるようになりたい。
その思いが強すぎて、なんで同じように撮れないんだろうという不満、焦りを感じていました。

でも、ある日ふと気が付きました。
「だって、まだ10回しか緊縛写真を撮影してないじゃん」

田口さんは撮影歴20年です。おそらく数千回の撮影をしているでしょう。
たかだか10回の自分が同じようなライティングをしたり、写真を撮れるはずないんです。
それは驕りでしょ?

緊縛は

最初本結び出来るまで30分以上繰り返し練習しました。
後手縛りの手順がわからず何回も練習しました。
ループノットがわからず「こんなんスムーズにできるようになるはずがない」って思いました。
いつも左に軸が寄ってました。(今でも寄り勝ちですが…)

今ではループノットは手が勝手に動くし、それなりな後手縛りができるようになったけど、一年近くかかりました。

写真も

初回は何もわからずオートで撮って肌が黄色い写真になりました。
EOS学園で基本を学び、撮影したけどまだ黄色いままでした。
田口さんの講習を受けてマニュアル撮影の方法、ストロボの使い方を学びました。でも、やっぱり黄色くなりました。
アドバイスを受けてストロボの光量をあげ、肌の質感が出る写真がたまに撮れるようになりました。
サイトをご覧になった方から「全身が写った写真がないですね」とご指摘があり、縄が掛かっているところしか写っていない記録写真をちょっと綺麗に撮れるようになっただけと気が付きました。
他の方とのメールのやり取りの中でストーリー性というか想像力を刺激するものが欲しいねと思いました。

地道に成長はしてきてるなって思えました。

20年後に今の田口さんのレベルに近い写真を撮れるようになっていればいいんだって。(70歳くらいになってるけど)

田口さんも撮り方がわからず、いろいろ努力・勉強・工夫をしたにもかかわら道がわからずに辛かったと話していました。
田口さんがもがきにもがいた結果手に入れた撮影方法、ライティングを講習会で教えてもらいました。
彼が満身創痍で足を引きずって歩いた距離を僕はタクシーで悠々と移動したに等しいです。
これはとてつもないアドバンテージです。
あ、田口さんと張り合ってる訳じゃないんですよ。張り合えるような差ではないんで。

不満、焦り、驕りが消えて、「あと20年楽しもう」と思えるようになりました。

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