緊縛用の縄の作り方

この作り方だと縄が柔らかくなりすぎました

最新版 紫の縄:新しい縄の作成:鞣しと染色 version 2.1 をご覧ください


僕は吊りをしないので緊縛用の縄は7,8本もあれば十分ですが、吊りをするとなると10本、20本と使います。
さらに緊縛に使う縄というのは消耗品で、汚れたり傷んだら新しいものに替えなければなりません。

一本2,000円から3,000円ととっても高価というわけではありませんが、10本20本と買い揃えたり、傷むたびに買い足すにはちょっと値が張りますし、なにより自分の好きな色の縄を使いたいので自分で作っています。

かなり手間と時間はかかりますが自分で作った縄は愛着が湧きます。

必要なもの

ロープ

サイザル麻、ジュート麻などありますがザイザルは硬いのでジュート麻を使用。
生産したところにより不純物が多いことがありますので、最初はちょっとだけ買うか実際に手にとって見て良ければ必要な分だけ買います。
都内だと浅草橋、入谷の問屋さんが有名で僕は入谷で買っています。

最初に使った縄が縄屋の6mmだったので6mmのロープで作ってみたら若干太く感じたのため5mmのロープから作っています。
茹でる時に端を結ぶ分や余裕をみて必要な長さ+30cmくらい、僕は結んだ所を切り捨てて再度結び直すので10%くらいの余裕を持って切り両端を解けない程度に軽く結びます。

大きな鍋で煮るか、1,2本ずつ煮るかになります。縄を煮た鍋でカレーを作るのはなんとなく…なので専用の鍋を持つと良いと思います。
一度に4本煮るので8Lのステンレスの寸胴を買って使っています。楽天で2,000円くらいでした

棒、角材

Tシャツ、ハンカチなど薄手のものならかき混ぜるだけですみますが、縄は太いので菜箸でかき混ぜる程度では中までお湯が通りません。
ホームセンターに行ったら端切れの角材 6cm x 6cm x 60cm が100円で売っていたのでこれを使ってお湯に浸かった縄を上からぎゅうぎゅう押して縄の中までお湯を通しています。

台所

できれば2口あるコンロ、流し。染色するなら換気扇必須。
家族が居るならば夕飯の準備時は避けましょう

十分な時間

2,3時間はかかります。十分に時間のある時に作業しましょう。

家族の同意

一人なら問題ありませんが、家族が居る場合は台所や洗濯機、縄を吊るす場所の専有の許可を得ましょう。

あると便利なもの

耐熱ミトン(鍋つかみ)、登山用のカラビナ(100円ショップで売っているのは強度不足)

染色をする場合に必要なもの

染料、定着液、漂白剤、防水シート(ゴミ袋代用可)、どうでもいい服、ゴム手、割り箸、600cc程度入るボウル、計量カップ、耐熱ミトン、塩、長い調理用温度計

染料

手芸用品店で売っているリット、コールダイなど綿・麻を染めることができる染料。Tシャツ1枚分の染料で8mの縄2本位染めることができます。
縄自体の色が暗めなことと、毛羽焼きをすると黒っぽくなるので仕上がりよりも明るめの色を選ぶか、明るめに仕上げます。

定着剤

色落ちを防ぐためにベストフィックスなどの定着剤を使用します。

漂白剤

縄の色は結構濃いので明るい色に染めたい場合は漂白する必要があります。
ただ、漂白は繊維を痛めますので吊りに使用する場合は注意が必要です。

防水シート

染料が飛ぶと色が落ちない可能性が十分あります。テーブルの上の物をなるべく片付けて広いスペースを確保して防水シートを敷きましょう。

どうでもいい服

染料が服にハネたり飛んだりしたらまず落ちないと思ってください。白い服とかだったら最悪です。
もう着ない服、濃い色の服などを着用してください。

ゴム手

手につくとなかなか落ちません。慎重に作業しても指先に染料が着く可能性がかなり高く、染色作業後すぐ出かける時、手が染まっていると汚れているようで気分が悪いです。
ゴム手の着用を強くお勧めします。

割り箸・ボウル・計量カップ・塩・洗濯用洗剤

染料を溶かす時に使います。
塩は60gくらい使いますので、十分にあるか事前に確認しましょう。

あると便利なもの

別のやかん、鍋など1L程度のお湯を沸かせる物

準備

買い物

必要な物を揃えます。100円ショップを最大限利用しましょう。

作業場

コンロ、流し、洗濯機、テーブル周りの片付け、防水シートを敷いて必要なものを揃えます。
染色する場合はここで染料、塩、洗剤などを計って置くと楽です。

煮鞣し(になめし)

換気をして鍋に湯を沸かします。可能ならばやかんや電気ケトルで1L程度のお湯も沸かします。
鍋に縄を入れ、角材で強く押しながら10分ほど煮ると湯にタールが溶け出てきますので、一度お湯を捨てて縄を洗って軽く絞り新しいお湯で煮ます。
この際、鍋の温度をなるべく下げないことが時間短縮のポイントです。

お湯を捨てた鍋に水を入れて縄を洗うと鍋の温度がかなり下がりお湯が沸くのに非常に時間がかかります。
流しに縄ごとお湯を捨て、やかんなどで沸かしたお湯を入れてすぐに加熱を始めます

縄は温水がでるならば温水で洗い、可能ならば洗濯機で脱水した方があとの濁りがかなり減ります。

沸騰する前でもいいので縄を入れ、沸騰してから30分ほど角材で押しながら煮ます。
テレビを見ながらでも良いのですがひっくり返すと大惨事になりますので十分注意して作業を行ってください。

洗濯・脱水

洗濯機で洗剤を入れずに洗濯・脱水を行います。

漂白

縄の色は結構強いのでそのままだと淡色の場合綺麗に染まりませんのでここで漂白します。
塩素系・酸素系漂白剤・色柄物用と試しましたがキッチン用の塩素系漂白剤を使っています。

換気をして鍋に熱めのお湯を準備して布巾を漂白する量の1.5倍の漂白剤を入れてよく混ぜてから縄を浸け、角材で押して漂白液を通します。
時間は40分位で少し薄くなる位、80分、90分程でかなり白くなります。

一度40分程度でやめて染色し、具合を見て再度漂白時間を調節すればよいかと思います。

乾燥

洗濯機が乾燥機能付きならば乾燥をしてもいいのですが、縄4本で30分程度回して完全に乾燥させず、吊るして乾燥させたほうが後の摺り鞣しの時に毛羽が出すぎず楽です。

脱水・乾燥が終わったら縄の撚りを戻しながら両手で引っ張って干します。うちでは玄関に突っ張り棒を噛ませてそこに干しています。

染色のタイミング

上記の工程で脱水が終わった所で染色を行うのもありです。
しかし、この後の摺り鞣し、毛羽焼きでせっかく染めた部分が結構失われてしまいます。

一度乾燥・摺り鞣し・毛羽焼きをすれば、次に煮てもそれほど毛羽は出ないので、手間と時間はかかりますが摺り鞣し・毛羽焼きをした後で染色することをお勧めします。

摺り鞣し(すりなめし)

手すりなどに縄を通し、縄を3回ほど交差させて擦るように引っ張って摺り鞣しをします。
玄関のドアクローザーでやったことがありますが、その後の掃除が大変ですし、ベランダでやっても毛羽が飛んで周りの迷惑になりますので、広い公園などでやることをお勧めします。

掛ける所が錆びていたり、ペンキが塗ってあるとせっかくの縄が汚れてしまいます。
登山用品店などで十分な強度のあるカラビナを買って手すり等に縄で固定して摺り鞣しすることをお勧めします。
100円ショップなどで売っているカラビナはグラム単位の物を引っ掛けることを想定して作られているため、間違っても使用してはいけません。

この際、明け方・夜中にやると不審者と間違われます(人が見に来ました)ので時間帯に注意してください。

毛羽焼き

摺り鞣しを行うとかなりの量の毛羽が出ますのでコンロを弱火にしてその上を通して裏・表の毛羽を焼きます。
じっくりと焼く必要はなくさーっと通して小さな火が出なくなればOKです。

毛羽を焼いたら乾拭きもしくは固く絞ったウエスで水拭きをします。

染色・定着

煮鞣しの脱水が終わったタイミングで染色してもいいのですが、せっかく染まった部分が摺り鞣しで消えてしまうので、このタイミングで染色することをお勧めします。
染色剤の説明書通りにしてTシャツ1枚分の染料で縄2本染めることが出来ます。

染色が終わったら洗濯機で洗剤を入れずに洗濯・すすぎ・脱水して定着剤で染料を定着させます。

定着が終わったらもう一度洗濯・すすぎ・脱水をして、上の乾燥・摺り鞣し・毛羽焼きを行います。

油鞣し

毛羽焼き後、水拭きした場合は乾燥させてから油鞣しをします。
使用する油は馬油だったりベビーオイルだったり人それぞれですが、酸化しづらい油を使うのがポイントです。
馬油は匂いに癖があるので椿油など植物性のオイルを使っています。

手に直接、もしくは軍手に油を馴染ませて縄握って引っ張り縄に油を染み込ませます。
この際、手や軍手に油をいっぱい含ませず、縄に油が付いたかな?程度の量にして2,3回繰り返します。

油鞣しが終わったら撚りを戻しながら引っ張って干して縄に油を馴染ませます。

ブランコ

最後の工程です。
タールで締め付けられていたロープは、煮鞣しでタールが抜けることで締め付けが無くなり太く・短くなっています。
これを元に戻さなければなりません。

干す時に重しを付けて戻す人もいますが、僕は自分の体重を使って戻します。

僕が作る縄は9m弱、半分に折って4m強、それを継いで輪にして2mちょっと。
その長さの縄を掛けて座る高さを確保する所が無いため公園でやっています。

縄を半分に折り、継いで輪にして十分に高さのある所に掛けて手でゆっくりと引っ張り、強度・継ぎの緩みを確かめてから、輪の中にゆっくりと座ります。
この際縄がお尻に食い込むのでバスタオルを敷くと良いです。

ブランコに乗るように足を浮かせて体重をかけ、本を読んだりスマホいじったりしてそのまま10分ほど待ちます。
ついつい漕いでしまいたくなりますが、縄に負担がかかるので我慢です。

ブランコが終わったら縄の完成です。
手でしごいて感触を確かめ、毛羽立っているようだったら(必要なら摺り鞣し・)毛羽焼き・油鞣しを繰り返して馴染ませます。

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